睡眠時無呼吸症候群についてより詳しく

睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に何度も無呼吸状態になる病気です。無呼吸状態になることで、一時的に全身が低酸素状態になり、睡眠の質を悪化させ、体への負担を増加させます。この病気は、日中の眠気や事故のリスクを増加させ、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
SASの原因は、脳(呼吸をコントロールする部位)にある場合と、空気の通り道が喉のあたりで塞がってしまう場合がありますが、ほとんどの人は後者が原因です。肥満、加齢、喉の構造などが原因で、飲酒や喫煙、睡眠薬なども悪影響を与えると考えられています。
主な症状は、いびきをかく、日中の眠気、疲労感、集中力の低下、頭痛などです。特に、いびきは空気の通り道が狭くなっている証拠であり、10秒ほど息が止まった後に大きないびきをかき始めたら、SASが極めて疑わしいとされています。重度な方は低酸素になるため、体が異常事態と認識して起きてしまう人も多いです。睡眠中に体が休めないため、日中に激しい眠気が出現します。
SASの診断は、睡眠中の呼吸状態を検査することで行われます。まずは自宅で簡易検査を行い、明かな結果でなければ本格的な検査を行っていきます。SASと確定したら、CPAPという呼吸器をつけて就寝する治療が一般的です。
SASの治療方針は、1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数「AHI」を基準として大きく変わります。特に、肥満が最大の原因であることが分かっています。また、減量に成功すれば無呼吸の程度や、SASによる症状も軽減すると報告されています。そのため、SASで困っている肥満の人は、他の治療を受けると同時にダイエットにも取り組むことが推奨されます。
SASは、ただいびきがうるさいだけの病気ではなく、生活にも支障が大きく、重篤な病気になるリスクが高まる怖い病気なのです。特にアジア人は近年の調査で、肥満でなくてもSASの人が多いと言われています。欧米人に比べ、下あごが小さい方が多いからともいわれています。
以上が、睡眠時無呼吸症候群についての詳細な説明です。この病気が個々の健康状態や生活習慣にどのように影響を及ぼすかは、医療専門家との相談を通じて具体的に検討することが重要です。また、SASは、一部の病気や症状に対する補助的な治療法として用いられることもあります。この点についても、医療専門家との相談を通じて適切な治療計画を立てることが重要です。SASは、健康維持・向上のための一つの選択肢であり、その有効性や適用範囲は、個々の健康状態や生活習慣によります。

詳しい検査については当院外来までお問い合わせください。