訪問看護とは?サービス内容・費用・利用の流れを解説

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訪問看護とは?サービス内容・費用・利用の流れを解説
訪問看護とは、看護師などの医療専門職が自宅や施設を訪問して療養上のケアを行うサービスです。 医療保険または介護保険を活用して利用でき、病気・障害を抱えながら自宅で生活したい方や、介護をしながら医療的なサポートを求めるご家族にとって重要な選択肢となります。
本記事では、訪問看護の定義・仕事内容から費用・申請手続きまでをわかりやすく解説します。

本記事は佐藤靖郎医師(メディカルクリニックあざみ野 院長/医学博士)の監修のもとで作成しています。個別の診断・治療方針については、必ず担当医にご相談ください。
訪問看護とは?
訪問看護とは、訪問看護ステーションや医療機関に所属する看護師・保健師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが利用者の自宅を訪問し、医師の指示のもとで療養上の世話や医療的ケアを提供するサービスです。1992年の老人保健法改正を起点に制度化され、現在は介護保険・医療保険の双方で利用できる仕組みが整っています(厚生労働省)。
訪問看護の仕事内容
訪問看護師が提供するサービスは多岐にわたります。主な内容は以下のとおりです。
カテゴリ 具体例
健康状態の観察・管理 バイタルサイン測定、症状変化の確認
医療的ケア 点滴・注射管理、カテーテル管理、褥瘡(床ずれ)処置
リハビリテーション 身体機能訓練、嚥下(えんげ)リハビリ
服薬管理 薬の確認・服薬指導(医師と連携)
日常生活支援 清拭・入浴介助(医療的必要性がある場合)
精神的サポート 療養者・家族への相談対応、看取りケア
医師・多職種連携 ケアマネジャーや主治医への情報共有
訪問看護でできることの詳細については、訪問看護でできること一覧|医療行為・費用・回数の目安 も併せてご覧ください。
また、訪問看護は訪問介護(ホームヘルプ)とは異なります。訪問介護が主に生活援助・身体介護を担うのに対し、訪問看護は医療的ケアを中心とした専門職によるサービスです。両者を組み合わせることで、より充実した在宅療養が実現します(詳しくは訪問介護(ホームヘルプ)とは?内容・料金・訪問看護との違いをご参照ください)。
訪問看護ステーションとは、これらのサービスを提供する事業所のことです。都道府県の指定を受けた医療機関・法人が運営し、24時間対応可能なステーションも多くあります。

費用の内訳と相場
訪問看護の費用は、介護保険を利用するか医療保険を利用するかによって異なります。原則として、介護保険の認定を受けている方は介護保険が優先されますが、がん末期・神経難病・精神科訪問看護など一定の疾患・状態では医療保険が適用されます。
初期費用・月額の目安
■ 介護保険の場合
介護保険では「訪問看護費」として単位数(1単位=約10円)が定められており、自己負担は原則1〜3割です。
訪問時間 報酬(1回あたり)の目安 1割負担の場合
20分未満 約313単位(約3,130円) 約313円
30分未満 約470単位(約4,700円) 約470円
30分以上1時間未満 約821単位(約8,210円) 約821円
1時間以上1時間30分未満 約1,125単位(約11,250円) 約1,125円
※単位数・加算は2024年度介護報酬改定後の数値を参考にしています。実際の費用は事業所の所在地域・加算の有無により異なります。
月に複数回訪問する場合は、訪問回数×1回あたり費用が月額の目安となります。たとえば週2回(月8回)の訪問では、30分以上1時間未満のケースで自己負担1割の方なら月約6,500〜7,000円程度が一つの参考値です。
■ 医療保険の場合
医療保険では「訪問看護基本療養費」として週3日まで(厚生労働省告示による一定の基準あり)が算定されます。自己負担は通常の医療費と同様、年齢・所得に応じて1〜3割です。

費用を抑える制度・軽減措置
訪問看護の費用負担を軽減するための公的制度があります。
  • 高額療養費制度(医療保険): 1か月の医療費自己負担が上限額を超えた場合に払い戻しを受けられます。
  • 高額介護サービス費(介護保険): 1か月の介護サービス利用料の自己負担が上限を超えた場合に払い戻しを受けられます。
  • 障害者総合支援法: 身体障害・精神障害などがある方は障害福祉サービスとの併用が可能な場合があります。
  • 生活保護: 医療扶助の対象となる場合があります。
制度の詳細や申請方法は、担当のケアマネジャーや市区町村の窓口にご相談ください。

費用シミュレーション例
【例】80代・要介護2・1割負担の方が週2回訪問看護を利用する場合
  • 訪問時間: 30分以上1時間未満(1回約821円 ×1割負担)
  • 月の訪問回数: 約8回
  • 月額自己負担の目安: 約6,600円前後
※加算(緊急時対応加算・特別管理加算など)が発生する場合は費用が増える場合があります。詳細は訪問看護ステーションおよびケアマネジャーにご確認ください。

申請・利用開始までの流れ
訪問看護の利用開始までの一般的な手順は以下のとおりです。
1. 主治医またはケアマネジャーへの相談
まず在宅医・かかりつけ医やケアマネジャーに相談し、訪問看護の必要性を確認します。
2. 介護保険の申請(未認定の場合)
介護保険を利用する場合は、お住まいの市区町村窓口で要介護認定の申請を行います。認定には通常1か月程度かかります。
3. 訪問看護ステーションの選定
ケアマネジャーや主治医と相談しながら、対応エリア・24時間体制の有無・専門性などを考慮して選定します。
4. 訪問看護指示書の発行
主治医から訪問看護ステーション宛てに「訪問看護指示書」が発行されます。これが訪問看護サービス開始の前提となります。
5. ケアプランへの組み込み(介護保険の場合)
ケアマネジャーがケアプランに訪問看護を組み込み、サービス担当者会議で確認します。
6. 契約・利用開始
訪問看護ステーションと契約後、訪問が開始されます。初回訪問時にアセスメントが行われ、個別の看護計画が立案されます。

関連キーワード補足
訪問看護とは
訪問看護は「自宅で医療を受けながら生活する」ための重要な手段であり、病院から退院した後の継続ケアや、慢性疾患・難病・がん末期の方の療養支援に広く活用されています。
訪問看護師
訪問看護師は看護師・保健師・助産師などの有資格者が担います。一人でご自宅を訪問し、医師の指示に基づきながら多職種と連携して包括的にサポートします。
訪問看護 料金
料金は保険種別・訪問時間・加算の有無によって異なります。不明な点は訪問看護ステーションや担当ケアマネジャーへ直接お問い合わせいただくと確実です。
府中市 訪問看護
東京都府中市にお住まいの方が訪問看護を利用する場合は、府中市の介護保険課または地域包括支援センターにお問い合わせいただくと、地域内のステーション情報や申請手続きについて案内を受けることができます。

あざみ野の訪問診療によるサポート(CTA)
メディカルクリニックあざみ野では、在宅医療・訪問診療を通じて、療養者の方とご家族をトータルにサポートしています。訪問看護ステーションとの連携はもちろん、がん緩和ケア・心不全・呼吸不全など幅広い疾患への対応が可能です。
「自宅で療養を続けたい」「退院後のケアをどう組み立てればよいか相談したい」など、在宅医療に関するご不明点・ご不安がある場合は、まずお気軽にご相談ください。
また、在宅医療全般の仕組みや選択肢については、親ピラーページ 訪問診療・在宅医療 完全ガイド|あざみ野の在宅医療 もご参照ください。

よくある質問(FAQ)
Q1. 訪問看護は介護保険と医療保険、どちらが使えますか?

A. 介護保険の認定を受けている方は原則として介護保険が優先されます。ただし、末期がん・神経難病・精神科訪問看護など厚生労働省が定める疾患・状態に該当する場合は医療保険が適用されます。どちらが適用されるかは、主治医やケアマネジャーにご確認ください。

Q2. 訪問看護と訪問介護の違いは何ですか?

A. 訪問看護は看護師などの医療専門職が医師の指示のもとで医療的ケアを行うサービスです。訪問介護(ホームヘルプ)は介護福祉士などが生活援助・身体介護を担うサービスで、医療行為は行いません。両者を組み合わせて利用することも可能です。

Q3. 週に何回まで利用できますか?

A. 介護保険の場合、訪問回数はケアプランの中で設定されます。医療保険の場合は、原則として週3日が基本ですが、疾患や状態によって週4日以上の利用が認められるケースもあります(厚生労働省告示による)。詳細は担当医・ケアマネジャーとご相談ください。

Q4. 夜間や緊急時にも対応してもらえますか?

A. 24時間対応体制を整えた訪問看護ステーションでは、夜間・休日の緊急連絡や緊急訪問に対応しています。ご利用の際は、ステーションの対応時間を事前に確認することをおすすめします。

Q5. 認知症の家族に訪問看護を使いたいが、本人が嫌がる場合はどうすればよいですか?

A. 認知症の方が医療職の訪問に不安を感じることは珍しくありません。初回は短時間から始める、馴染みの顔(担当看護師)を固定するなどの工夫が有効な場合があります。まずはケアマネジャーや担当医に相談し、段階的な導入を検討することをおすすめします。

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本記事の監修医師
佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/メディカルクリニックあざみ野 院長
専門: 消化器外科/在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全
略歴:
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター 外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。
公的役割:
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員、全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー、神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役。

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