カリウムの多い食品・少ない食品一覧|腎臓が気になる方へ

在宅医療・介護のコラム

在宅医療・介護を知る

メディカルクリニックあざみ野

カリウムの多い食品・少ない食品一覧|腎臓が気になる方へ

カリウムは体内の水分バランスや血圧の調整に欠かせないミネラルですが、腎臓の機能が低下している方にとっては過剰摂取が高カリウム血症を招くリスクがあるため、食事管理が重要になります。この記事では、カリウムの多い食べ物・少ない食べ物を一覧で整理し、在宅での実践的な管理方法を解説します。

本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療は必ず担当医師の診察・指示のもとで行ってください。

カリウム 食べ物とは?

カリウムは野菜・果物・豆類・乳製品・魚介類など、日常的な食品に幅広く含まれるミネラルです。健康な腎臓をもつ方であれば、通常の食事で過剰になることはほとんどありませんが、慢性腎臓病(CKD)や透析治療中の方は、腎臓からのカリウム排泄が十分に行えないため、血中カリウム濃度が上昇しやすい状態にあります。

日本腎臓学会の「CKD診療ガイドライン」では、病期に応じてカリウム摂取量の目安が設けられており、担当医や管理栄養士との相談のうえで食事内容を調整することが推奨されています。

仕組み・種類

カリウムが体内で果たす役割

  • 細胞内外の電解質バランスの維持
  • 血圧の調整(ナトリウムの排泄促進)
  • 筋肉・神経の正常な機能維持

カリウムの多い食べ物(高カリウム食品)

腎機能が低下している方が特に注意したい、カリウムが高い食べ物を以下にまとめます。

食品カテゴリー 代表的な食品 カリウム量の目安(100gあたり)
野菜類 ほうれん草、枝豆、じゃがいも、里芋、かぼちゃ、トマト 200〜600mg程度
果物類 バナナ、アボカド、キウイ、メロン、干し柿、なつめ 200〜700mg程度
豆・大豆製品 納豆、大豆、枝豆、厚揚げ 200〜600mg程度
魚介・肉類 鮭、マグロ、鶏むね肉、豚ロース 300〜400mg程度
その他 黒糖、濃縮トマトジュース、果物100%ジュース 高め

※数値は文部科学省「日本食品標準成分表」をもとにした目安です。調理法や品種により異なります。

カリウムの少ない食べ物(低カリウム食品)

食品カテゴリー 代表的な食品
穀物類 白米、食パン、うどん、そうめん
野菜類 キャベツ、レタス、もやし(後述の調理法も参照)
果物類 りんご(缶詰)、みかん(少量)
その他 卵白、バター、植物油

メリット・デメリット

カリウムを適切に摂取するメリット

  • 血圧の上昇を抑える働きが期待できる
  • 脳卒中リスクの低減に関連するとされる(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」より)
  • 筋肉や心臓の正常な収縮をサポートする

カリウム過剰摂取のデメリット(腎機能低下者の場合)

  • 高カリウム血症:血中カリウムが基準値(3.5〜5.0mEq/L程度)を超えて上昇した状態
  • 初期症状は倦怠感・脱力感・手足のしびれなど
  • 重症化すると不整脈・心停止に至ることがあるため、早期の対処が重要

高カリウム血症の症状は自覚しにくい場合もあります。定期的な血液検査と医師のフォローアップが大切です。

在宅での管理・注意点

家族が気をつけること

① 調理でカリウムを減らす「水さらし・ゆでこぼし」

カリウムは水溶性のため、野菜を水にさらしたり、十分な量の湯で茹でて茹で汁を捨てる「ゆでこぼし」を行うことで、カリウム量を一定程度減らすことができます。特にほうれん草やじゃがいもなど、カリウムが多い食べ物を使う際に有効な方法です。

  • 切ってから水にさらす(細かく切るほど効果的)
  • 電子レンジ調理より「茹でる」調理を優先する
  • 汁物の汁は残す

② 果物・野菜ジュースに注意

市販の野菜・果物100%ジュースや濃縮タイプの飲み物は、カリウムを下げる食べ物の選択が難しく、むしろカリウムが凝縮されている場合があります。腎臓病の方は担当医に相談のうえで摂取量を判断してください。

③ 塩分管理との両立

腎臓病では塩分制限も重要課題です。カリウム制限と塩分制限を同時に行うため、献立が複雑になりやすく、管理栄養士への相談が推奨されます。栄養管理については高齢者向け栄養補助食品の選び方|低栄養対策もあわせてご参照ください。

④ 市販の減塩食品・サプリへの注意

減塩塩(塩化カリウムを使用した代替塩)はカリウムを多く含むため、腎臓が気になる方の使用は要注意です。

受診・相談の目安

以下に該当する場合は、担当医や在宅医療チームへのご相談をお勧めします。

  • 血液検査でカリウム値が高め(5.0mEq/L以上)と指摘された
  • 手足のしびれ・倦怠感・動悸が続いている
  • 慢性腎臓病(CKD)・透析治療中で食事制限の具体的な方法がわからない
  • 在宅療養中で定期的な血液検査が難しい状況にある

高齢者の在宅療養では、嚥下(えんげ)機能の低下と栄養管理が同時に課題になるケースも多くあります。栄養摂取と誤嚥リスクの両立については、高齢者の嚥下・食事・栄養ケア ガイドもご覧ください。

また、食事中のむせが増えた・誤嚥が心配という場合は、誤嚥とは?原因・サイン・在宅でできる誤嚥予防の記事も参考になります。

関連キーワード補足

カリウムの多い食べ物/カリウムが多い食べ物/カリウム 高い 食べ物/カリウム多い食べ物

これらはいずれも「血圧管理や腎臓病の食事制限において気をつけるべき食品」を指します。バナナ・アボカド・ほうれん草・じゃがいもは特にカリウムが高い食べ物として知られています。

カリウムを下げる食べ物 ランキング(調理の工夫を含む)

カリウムを「下げる」食品そのものは存在しませんが、白米・うどん・もやし・キャベツなどは比較的カリウムが少ない食べ物として位置づけられます。また、ゆでこぼし調理を組み合わせることで、日常の食事でのカリウム摂取量を抑えやすくなります。ランキングより「食品の組み合わせと調理法」を意識することが実践的です。

あざみ野の訪問診療によるサポート(CTA)

メディカルクリニックあざみ野では、慢性腎臓病・透析管理を含む高齢者の在宅療養を訪問診療でサポートしています。カリウムをはじめとする食事管理の相談、定期的な血液検査の訪問実施、管理栄養士との連携など、ご自宅での療養を多職種チームで支援します。

「食事制限の方法がわからない」「定期的に血液検査を受けたい」といったご相談も歓迎しております。在宅医療のご相談・お問い合わせよりお気軽にご連絡ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. バナナは毎日食べてもいいですか?

A. 腎機能が正常な方であれば、1日1本程度であれば一般的に問題は少ないとされています。ただし、慢性腎臓病や透析治療中の方はカリウムが多い食べ物のひとつであるため、担当医・管理栄養士にご確認ください。

Q2. 野菜ジュースはカリウムが多いですか?

A. 市販の野菜・果物100%ジュースは、生の野菜・果物のカリウムが凝縮されていることが多く、腎臓病の方には注意が必要です。摂取量は担当医に相談してください。

Q3. 「ゆでこぼし」でどのくらいカリウムを減らせますか?

A. 食材や調理時間によって異なりますが、一般的に茹でることでカリウムが20〜50%程度減少するとされています(参考:日本腎臓学会食事療法基準)。水さらしと組み合わせるとさらに効果的です。

Q4. 透析中でもカリウムの多い食べ物は完全に禁止ですか?

A. 「完全禁止」かどうかは個人の病状や透析スケジュールによって異なります。主治医・管理栄養士に個別の目標摂取量を確認し、調理の工夫を取り入れながら適切に管理することが大切です。

Q5. ケアマネジャーとして、食事管理の支援はどこに相談すればいいですか?

A. 担当の訪問診療クリニックや管理栄養士への相談が基本です。在宅医療チームが管理栄養士・訪問看護師と連携して対応できる体制を整えている場合もあります。在宅医療のご相談・お問い合わせからご相談いただくことも可能です。

関連記事

本記事の監修医師

佐藤 靖郎(さとう やすお)
医師(医学博士)/メディカルクリニックあざみ野 理事長
専門:消化器外科 / 在宅医療・高齢者医療・がん緩和ケア・心不全・呼吸不全

略歴
1988年 福島県立医科大学医学部卒業、医師免許取得。1997年 同大学大学院修了、博士号取得。国立国際医療研究センター、東京新宿メディカルセンター、NTT東日本関東病院、横浜市立大学関連病院、国立病院機構横浜医療センター外科医長・救命救急センター副部長、済生会若草病院(横浜市)外科部長・内視鏡センター・診療部長を歴任。丸亀医療センター・佐々木病院副理事長、日立おおみか病院理事を経て現在に至る。

公的役割
厚生労働省「地域連携クリティカルパスモデルの開発」班研究員 / 全国保健所長会 地域連携パス推進班アドバイザー / 神奈川県がん診療連携協議会 地域連携クリティカルパス部会 相談役

メディカルクリニックあざみ野 在宅医療のご案内

在宅医療・訪問診療、高齢者医療やがん緩和ケア、心不全・呼吸不全の療養について、気になることがあればお気軽にご相談ください。カリウム管理をはじめとした食事療法の支援も、訪問診療チームが丁寧にサポートいたします。

📞 TEL:045-978-0455
🔗 在宅医療のご相談・お問い合わせ

ご相談の際にご用意いただくとスムーズなもの

  • 薬剤情報提供書またはお薬手帳の写し
  • 医療保険証・公費証明書・各種受給者証の写し
  • 介護保険証・介護保険負担割合証の写し
  • 限度額適用認定証等の写し
  • 印鑑