尿道カテーテル管理
メディカルクリニックあざみ野では、在宅医療において尿道カテーテル(膀胱留置カテーテル)管理を専門的に行っています。正しい管理と定期的な交換で感染や合併症のリスクを軽減し、患者様の生活の質向上をサポートします。
尿道カテーテルとは
尿道カテーテルは、膀胱内に挿入して尿を体外に排出するための管です。主に以下のような場合に使用されます:
- 排尿困難や尿閉がある場合
- 尿量や尿性状の正確な観察が必要な場合
- 手術後の一時的な排尿障害
- 長期臥床による排尿管理
- 神経因性膀胱などの排尿障害
当クリニックでは、患者様の状態に応じて最適な種類のカテーテルを選択し、定期的な交換と適切な管理を行います。
日常のケア方法
在宅での尿道カテーテル管理では、日常的なケアが重要です。
カテーテル周囲の清潔保持
尿道口周囲を1日1回、石鹸と水で優しく洗浄します。消毒液は粘膜を刺激する可能性があるため、通常は水洗いで十分です。
尿バッグの管理
尿バッグは膀胱より低い位置に保ち、床に触れないようにします。尿の逆流を防ぎ、感染リスクを軽減します。
十分な水分摂取
医師の指示がない限り、1日1.5~2リットルの水分摂取を心がけましょう。尿の流れを良くし、感染や結石のリスクを減らします。
尿バッグの定期的な排出
尿バッグは2/3程度たまったら排出し、溜めすぎないようにしましょう。排出時は蛇口部分に触れないよう注意します。
トラブル対応
カテーテル管理中に起こりうるトラブルとその対応方法をご説明します:
- 尿が出ない場合:カテーテルの折れ曲がり、閉塞、尿バッグの位置が高すぎる可能性があります。チューブの確認や尿バッグの位置調整をしましょう。解決しない場合は当院にご連絡ください。
- 尿漏れがある場合:カテーテルのサイズ不適合やバルーンの破損が考えられます。緊急で交換が必要なため、すぐにご連絡ください。
- 血尿が出た場合:少量の血尿は挿入直後に見られることがありますが、持続する場合や量が多い場合は医師の診察が必要です。
- 痛みや違和感がある場合:感染や結石、カテーテルの位置異常などが原因の可能性があります。症状が続く場合はご相談ください。
カテーテル交換について
尿道カテーテルは定期的な交換が必要です。当院では以下のスケジュールで交換を行っています:
- シリコン製カテーテル:通常4~6週間ごとに交換
- 親水性コーティングカテーテル:通常2~4週間ごとに交換
- ラテックス製カテーテル:通常2~3週間ごとに交換(現在は使用頻度減少)
交換頻度は患者様の状態や尿の性状、カテーテルの種類により調整します。定期訪問時に医師が状態を確認し、必要に応じて交換します。
緊急時やトラブル発生時には、予定外の交換も対応いたしますのでご安心ください。
合併症予防
尿道カテーテル長期留置に伴う合併症予防のため、以下の点に注意しています:
- 尿路感染症予防:適切な水分摂取、カテーテルケア、定期的な交換を行います
- 尿路結石予防:十分な水分摂取、尿pHの管理、必要に応じて膀胱洗浄を実施
- カテーテル閉塞予防:適切な水分摂取と尿の観察、早期の対応
- 尿道損傷予防:カテーテル固定の適正化、不必要な牽引を避ける
当院の訪問診療では、多職種連携によるチームアプローチで合併症の予防と早期発見に努めています。訪問看護師による定期的な観察と医師による診察で、安全なカテーテル管理をサポートします。
お問い合わせ・ご相談
尿道カテーテル管理についてのご相談・お問い合わせは、代表電話でお気軽にご連絡ください。
専門スタッフが丁寧にご対応いたします。
受付時間:平日 9:00〜18:00
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