在宅での心不全管理

心不全患者様が住み慣れたご自宅で安心して生活できるよう、症状のモニタリングと適切な管理をサポートします。

在宅心不全管理の重要性

心不全は症状の波があり、適切な自己管理が再入院予防の鍵となります。在宅での日々のモニタリングと早期対応により、急性増悪を防ぎ、QOL(生活の質)を維持することが可能です。

厚生労働省の統計によると、適切な在宅管理によって心不全患者の再入院率は最大30%減少するという報告があります。また、患者様ご自身が症状を理解し、早期に対応することで、入院期間の短縮や予後の改善にもつながります。

症状モニタリング

以下の項目を毎日チェックし、変化を記録することが重要です:

  • 体重測定:毎朝同じ条件で。3日で2kg以上の増加は体内の水分貯留のサインで要注意
  • 血圧・脈拍:朝晩2回測定。急な変動は医師に相談が必要です
  • むくみ:足首や足の甲のむくみを毎日観察。くぼみが残る場合は要注意
  • 息切れ:階段や平地歩行時の息切れの程度を記録し、悪化傾向がないか確認
  • 睡眠状態:夜間の呼吸困難や起座呼吸(寝ると息苦しくなる症状)の有無

当院では患者様に専用の「症状日記」をお渡ししており、訪問時に医師が確認いたします。異常値が続く場合は、早めにご連絡ください。

生活管理のポイント

  • 水分制限:医師の指示に従い、一日1.0〜1.5Lに調整。極端な制限は脱水を招くため注意
  • 塩分制限:一日6g以下を目標に。加工食品や外食には塩分が多く含まれるため要注意
  • 適切な運動:無理のない範囲で、短時間の歩行から始め、徐々に時間を延ばす
  • 服薬管理:処方薬は指示通りに確実に服用。自己判断での中断は危険
  • 休息と活動のバランス:過労を避け、日中の短い休息を取り入れる

よくあるご質問

症状悪化のサインは?

  • 3日で2kg以上の急な体重増加
  • 息切れの悪化(特に横になると息苦しい)
  • 夜間の呼吸困難で目が覚める
  • むくみの急な増加
  • 疲労感の顕著な増加

これらの症状が見られたら、すぐに医師に連絡してください。早期対応が重症化を防ぎます。

緊急時の対応は?

急な息切れや胸痛、意識障害などの緊急症状が現れた場合は、すぐに当院の緊急連絡先にご連絡ください。状況に応じて、緊急往診や救急搬送の判断をいたします。

お問い合わせ・ご相談

心不全の在宅管理についてのご質問やご相談は、お気軽に下記代表電話までお問い合わせください。

代表電話:045-978-0455

受付時間:平日 9:00〜18:00