がん緩和ケア
メディカルクリニックあざみ野では、がんに伴う様々な症状(痛み・吐き気・息切れ・不安など)を和らげ、患者様とご家族の生活の質(QOL)を高めるための緩和ケアを提供しています。緩和ケアは、がん治療と並行して早期から受けることで、より効果的に症状を管理し、心身の負担を軽減することができます。
丸山ワクチン治療中の患者様への配慮
当院では、丸山ワクチンによる免疫療法を受けている患者様が多数通院されています。これらの患者様は免疫状態に特別な配慮が必要なため、感染症対策を徹底しております。
発熱やインフルエンザ・コロナウイルス感染症が疑われる症状がある場合は、来院前に必ずお電話でご連絡いただき、状況によっては近隣の連携医療機関「AIプラスクリニックたまプラーザ」をご案内させていただく場合があります。
症状評価と管理
緩和ケアの基本は、患者様の症状を適切に評価し、効果的に管理することです。当院では以下のような症状に対応しています。
痛みの緩和
がんに伴う痛みは患者様のQOLを著しく低下させる要因です。当院では、WHO方式のがん疼痛治療法に基づき、段階的な薬物療法を行います。
- 痛みの評価:痛みの強さ、部位、性質、増悪・軽減因子を詳しく評価し、適切な治療法を選択します。
- 薬物療法:非オピオイド鎮痛薬、オピオイド鎮痛薬、鎮痛補助薬を適切に組み合わせて使用します。
- 副作用対策:便秘、吐き気などの副作用に対する予防的な対応も同時に行います。
吐き気・食欲不振への対応
がんやその治療による吐き気や食欲不振は、栄養状態の悪化や生活の質の低下につながります。
- 制吐剤:症状や原因に応じた制吐剤を使用します。
- 食事指導:少量頻回の食事、冷たい食べ物、においの少ない食べ物などの工夫を提案します。
- 口腔ケア:味覚変化や口内炎に対する対応を行います。
不眠・不安への対応
がん患者様やご家族は不安や抑うつを感じることが多く、睡眠障害も生じやすくなります。
- 薬物療法:必要に応じて睡眠薬や抗不安薬を使用します。
- 精神的サポート:傾聴と共感を基本とした心理的ケアを行います。
- 睡眠衛生指導:規則正しい生活リズムの維持など、良質な睡眠のための生活習慣指導を行います。
在宅緩和ケア支援
住み慣れた自宅で過ごしたいという患者様のご希望に応えるため、在宅での緩和ケアもサポートしています。
訪問診療との連携
当院の訪問診療と緊密に連携し、ご自宅でも質の高い緩和ケアを受けられるよう支援します。
- 症状コントロールのための定期的な診察と薬剤調整
- 緊急時の対応と24時間の相談体制
- 在宅酸素療法、輸液療法などの医療処置の管理
訪問看護との連携
訪問看護ステーションと連携し、日常的なケアや状態観察を行います。
- 日々の症状観察と報告
- 身体的ケア(清拭、口腔ケア、排泄ケアなど)
- 医療処置の実施(点滴管理、カテーテル管理など)
多職種連携体制
緩和ケアは多職種によるチームアプローチが重要です。当院では以下のような連携体制を整えています。
がん治療医との連携
主治医と緊密に連携し、最新の治療情報を共有しながら、がん治療と緩和ケアを並行して進めます。定期的なカンファレンスを通じて、患者様の状態や治療方針について協議します。
薬剤師との連携
複数の薬剤を使用する場合の相互作用や副作用のチェック、服薬指導を行います。特にオピオイド鎮痛薬の使用に関しては、適切な使用方法や副作用対策についての情報提供を行います。
地域の緩和ケアリソースとの連携
地域の緩和ケア病床を持つ病院や、ホスピス、訪問看護ステーション、介護サービスなど、必要に応じて適切なリソースをご紹介し、切れ目のないケアを提供します。
ご家族へのサポート
患者様のケアと同様に、ご家族のサポートも重要です。
- ケアの方法や注意点についての指導
- 介護に関する情報提供と相談対応
- ご家族の精神的負担に配慮したサポート
- レスパイトケア(介護者の休息)のご案内
相談窓口
緩和ケアに関するご質問や不安、お困りごとがございましたら、いつでもご相談ください。患者様とご家族に寄り添い、サポートいたします。
- 症状コントロールに関するご相談
- 在宅療養に関するご相談
- 介護保険や福祉サービスに関する情報提供
- 心理的サポートや傾聴
患者様一人ひとりの状況や希望に合わせたケアプランを一緒に考えていきます。症状の変化や新たな困りごとがあれば、遠慮なくお知らせください。
お問い合わせ
がん緩和ケアに関するご相談・お問い合わせは、お電話にてお気軽にご連絡ください。
受付時間:平日 9:00〜18:00
※緊急時は初診時にお伝えした24時間対応ダイアルへご連絡ください。